原価ってなに?
6月17日水曜日に京橋にある、事業パートナーさんにて2時間の講演をさせていただきました。コロナの影響により2ヶ月ほど延期されておりましたが、ようやく実施できました。お忙しい中ご参加された方々は毎月事業パートナーの勉強会に参加されている社長を中心としたメンバーの方々です。質問も多く、とても有意義な時間を過ごさせていただきました。
さて、ここで質問です。原価って一体何だろうと思いますか。
例えば、花をECショップで運営しているとして、原価には何がふくまれるのでしょうか。
市場から仕入れるお花代や仕入れの送料、包装紙、梱包、送料、楽天数量に比例する手数料、楽天月額料、カード決済手数料、は原価かでしょうか。
そうなると、梱包する人件費、などはどうなるのでしょうか。キリがありません。
正解は「税理士の先生にお聞きください」です。
税理士さんにお願いしていれば、決算書は国が決めた基準で行っており、これでよいと思います。
しかしながら西順一郎先生は違います。
「原価は1個だけにしなさい」
すなわち、原価はお花の仕入れ代金のみ。後は固定費としなさい。
最初お話を聞いたときはあれっと思いました。
送料は数量比例だから原価でしょ!?
長い間悩みました。教科書にも数量に比例するものは原価であるとあります。
最近になってなぜ1つにこだわるのかがよく理解できるようになってきました。
そのメリットは
①分析がしやすい。
原価は1個なので、原価が動いても仕入れが上がったのか下がったのかを時系列
で見ても一発で確認することができます。もし上記をすべて含むと送料が入れば
納め先に送料が変化したり、楽天が手数料を変更しても原価は代わり、せっかく
残したデータが分析できないデータとなってしまいます。
②管理がしやすい。
「今在庫いくらあるの?」に対し、瞬時に返答することができます。原価X数量
=在庫金額となり、瞬時に把握できることになります。
※在庫は経営上とても重要なキーとなり、常に把握する必要があるからです。
③科学的である。
原価管理に細かい方がいたとします。一生懸命送料、手数料を積み上げていきます。
しかし、その方が退職され他場合、また税理士さんが変わった場合、原価の基準は
変更され、恐ろしいことに社長はその情報を元に意思決定することになります。
1個であれば誰が管理しても計算結果は同じ、社長の意思決定に役立つ確度の高い
情報となります。
ここで言いたいことは決算書データと管理会計は別物である。
管理会計は意思決定に役立てるものであり、決算書と一致しなくてもよい。
ということです(誤差の範囲大小ありますが)。
これを教えてくれたのは西順一郎先生でした。
本日書いたブログは西順一郎先生にお聞きした講義を元に、塩沢が実務のなかで
気づいたことをまとめさせていただきました。
講義の一部は西研究所MGの一部であり、本格的に理解を進められるのであれば、
西研MGに参加されることをおすすめします。
ありがとうございました。
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