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アメリカと中国

 

 

たまには真面目な話。

 

私は国際政治学者ではありませんが、戦略と戦術という考え方を使って

今のアメリカと中国の関係について書いてみたい。

 

このところアメリカと中国の関係が変わってきた。

普段国際政治に興味のない方でも肌で感じるところはあると思う。

 

何が変化したか?

それはズバリアメリカの戦略の変更があったから。

 

戦略とは

打撃の方向。どちらか一方。大胆に考える。

戦術とは

相手を動かすもの。なかなかうまくいかないから沢山あった方が良い。繊細に考える。

 

上記は城野宏先生の考え方。

こちらを使って区分するとわかりやすい。

 

元々中国は発展の為鄧小平は

「我々の立場を守る。目立たず力と蓄える。

永遠に覇権を追求しない。」

我々を中国共産党と置き換えるとわかりやすい。

これが今までの戦略だった。

 

対するアメリカはニクソン大統領が考えた

「中国は経済発展の恩恵を受ければ、いずれ民主主義を受け入れる。」と考え、

中国との融和策を戦略の中心に据えてきた。

 

しかし、中国は習近平政権になってから、鄧小平の戦略を

放棄し、海洋進出、香港民主化弾圧、インドとの国境問題など”覇権”を全面に

押し出してきた。

 

アメリカを中心とした西側諸国ではこの事実に戦略の転換を余儀なくされた。

融和から「西側諸国と連携し、習近平中国共産党を懲らしめる。」

これがアメリカの新戦略。

 

当初トランプは融和策の戦略を堅持し、貿易の問題ではせいぜい関税を上げた

り、もっとアメリカから商品を買えというせいぜい押し売り外交だった。

これは戦術。

 

戦術のぶつかり合いなら妥協もあるが、戦略のぶつかり合いは妥協ができない。

戦略のぶつかり合いは「殺し合い」だから。

だから物事はエスカレートし、お互いに妥協できずどちらかが倒れるか、

引っ込めるまで続いていく。

 

経営も一緒。

まず戦略を考える。どちらか一方。大胆に。

その次に戦術を考える。

相手を動かすもの。なかなかうまくいかないから沢山あったほうがよい。

繊細に考える。

 

物事を戦略と戦術で分けると本質を捉えることが出来物事を理解しやすい。

城野宏先生の分析方法は経営にもとても役に立つ。